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1-4  脂肪細胞  
 ●  白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞
   私たちの体の脂肪細胞には、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の2種類があります。
 一般に脂肪細胞と呼ばれるのは白色脂肪細胞であり、大人の体内の脂肪組織には
約300億〜600億個の白色脂肪細胞があります。
 ○  中性脂肪の 蓄積場所
  白色脂肪細胞   褐色脂肪細胞
 存在場所 皮下、内臓の周囲   腎周囲、肩甲間
大きさ   10〜200μm  20〜40μm 
 生理的役割 エネルギーの貯蔵と放出  代謝熱生産 
特記  思春期は特に増える。
食べすぎが続くと増え、
肥満の原因にもなる。
 
子供の時に作られ、
成長期以降は減少していく 
 
○   褐色脂肪細胞は、体内に蓄積されている余分なエネルギー(脂肪等)を熱に替えて放出させる働きがあります。
つまり、褐色脂肪細胞の働きが活発な人はエネルギーをたくさん消費し、活発でない人はエネルギーの消費が
少なめで太りやすい体質になりやすい事になります。
  褐色脂肪細胞の働きを高めることも、肥満を予防する事の対策になります。
  褐色脂肪細胞の働きは適度な運動をする事で高まります。遺伝子変異の影響も受けます。
 白色脂肪細胞は、全身のあらゆる所に存在しており、中性脂肪を蓄える働きがあります。
     
 ●  交感神経と副交感神経
 自律神経とは、体内の環境を調整する為の神経です。自律神経には2種類あります。
 ○ 交感神経  〜緊張している時の神経、起きている時の神経
 ○ 副交感神経 〜リラックスしている時の神経、寝ている時の神経 
 
   交感神経   副交感神経
時間帯  昼・起きている活動時 夜・寝ている時 
体の状態  緊張しているとき  リラックスしている時 
循環器 血管を収縮させ、
心臓の拍動を増加 
 血管を拡張させ、
心臓の拍動を抑える
 
 
   交感神経が興奮すると、生理活性物質の「ノルアドレナリン」の分泌を促します。
この「ノンアドレナリン」が脂肪細胞上にある「β-3アドレナリン受容体」と結合し細胞に情報を伝えることによって、褐色脂肪細胞では熱生産を高め、白色脂肪細胞では中性脂肪の分解を促します。
運動を行うことによって「交感神経」の動きは活発になります。
運動をせず体を動かさない生活を続けていくと、交感神経の働きが鈍くなってきます。
交感神経の働きが鈍くなると、体のエネルギーの消費も減少する為、結果的に太りやすい体質になります。
 
       
肥満細胞     
   肥満(ひまん)細胞は 哺乳類の粘膜下組織や結合組織などに存在する造血幹細胞由来の細胞です。炎症や免疫反応などのシステムに関与します。肥満という名前ですが、体型の肥満とは直接には関係ありません。細胞の形が大きく膨らんでおり、肥満な細胞に見えるという事です。(白色脂肪細胞の誇大化したものと勘違いしやすいので注意が必要です)   
     
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 肥満と健康・食生活 [目次]   
 1.肥満とは 1) 肥満の定義 2) エネルギーの摂取
3) 肥満と遺伝 4) 脂肪細胞 <インスリンと肥満>
 2.肥満と病気  1) 肥満の危険性 肥満 病気
肥満 病気 4) アディポサイトカイン 5) 病気のリスク改善
 3.食事療法 1) 食事とカロリー 2) 五大栄養素
3) 肥満と健康と栄養素 健康づくりのための       食生活 肥満防止のための      食事療法
 4.運動療法  5) 運動療法の必要性 2) 運動療法のポイント
  3) 食事と運動  
5.ダイエット計画 1) 間違ったダイエット 2) ストレスを溜めずに
  3) 食生活の計画性  
 
食事と健康
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肥満と健康・食生活
1 肥満・・肥満になる原因

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