中高年の肥満と健康・食生活（肥満とは）

1-1 肥満の定義（あなたは肥満？）　　

（１）肥満かどうかは体脂肪率で判断　＜体に含まれる脂肪の割合＞

　最近では「体脂肪計」というものを良く眼にするかと思います。
電気抵抗で容易に体の脂肪の割合（脂肪率）を計測できる便利
な機器です。　
　肥満の定義は、「お腹が出ている」、「体重が多く太っている」など見た目ではありません。
　体に含む「脂肪」の率で決まります。
成人男性で２５％以上、成人女性で３０％以上で
「肥満」とされます。

　○　人の体の成分は・・

－　体脂肪率－

	正常範囲	肥満
成人男性	１５～２０％	２５％以上
成人女性	２０～２５％	３０％以上

（２）肥満の指標　BMI指数　　<体重と身長値から計算>

ＢＭＩ（Body Moss Index）古くから使われている良くできた指標です。

ＢＭＩ　＝　体重（Kg）÷　身長（ｍ）÷　身長（ｍ）

このＢＭＩ数値が２２に近いほど、理想の体型とされています。
　(指標に対する評価基準は、世界（WHO)と日本では若干異なります)

BM I 値	世界保健機構（ＷＨＯ）	日本肥満学会
～18.5未満	低体重	低体重
18.5～25.0 未満	正常体重	普通体重
25.0～30.0 未満	肥満前段階	肥満１
30.0～35.0 未満	肥満クラスⅠ	肥満2
35.0～40.0 未満	肥満クラスⅡ	肥満３
40.0～	肥満クラスⅢ	肥満４

BM I 値は、２５～３０未満では、
WHOは「肥満の前段階」としていますが、
日本肥満学会では肥満のレベルと
定義しています。

○

標準体重

　BMIの考えでは、BMI値=22　が最も適切な体重とされています。その考えから、式を組み替えると、
標準体重（ｋｇ）＝　身長（ｍ）×身長（ｍ）×２２
となります。
例えば　身長１６０cmの女性の標準体重は　１．６×１．６×２２　＝　５６．３２　　
おおよそ５６～５７ｋｇ　となります。

●

やせ（低体重）

　BM I が18.5以下の人を低体重者と分類しています。丁度肥満とは対照的な人です。
実は、日本人の１割程度のひとが「やせ」に属し、やせに属する人の中にも自分は「ダイエットしなければ・・」
と思っている人が多いのです。
　「やせ」の状態も良い事ではありません。体に何らかの悪影響を受けます。抵抗力も弱くなり、思わぬ重病
にかかる場合もあります。
　若い女性の間では、スマートなモデルに憧れる傾向にあり、「痩せる程きれいに見える」という思い込みが
あるようです（実際は違いますが・・）。

北の大地食品

○

肥満にはいろいろなタイプがあります。


内臓脂肪型肥満（リンゴ型肥満）	おなかの内臓のまわりに脂肪がたまるタイプの肥満です。上半身に多く脂肪がつくため、リンゴ型肥満とも呼ばれています。
皮膚脂肪型肥満（洋ナシ型肥満）	皮膚の下ににある組織に脂肪がたまるタイプの肥満です。おしりから太ももにかけての下半身に多く脂肪がつくため、洋ナシ型肥満とも呼ばれています。
下半身肥満型 (女性に多い)	俗に言う「下半身デブ」です。上半身は痩せて女性の場合、胸も小さいのに、下半身の太もも、脚は太いというタイプです。

　詳細は、肥満の危険性と共に、2-1肥満と病気　で述べます。

肥満と健康・食生活　[目次]
１．肥満とは

２．肥満と病気

３．食事療法

４．運動療法

５．ダイエット計画